「ポツネン」感想など。

以下、ネタばれあったりするんで、未見の方は各自ご判断で。
↑に、小林さんの事を「スゴイ」って書きましたが、今回のこの公演、新たな凄い技が出てきたっていうよりも、小林賢太郎の世界観を目いっぱい押し出して来たような感じでした。「こう来たか!」っていうよりも、「小林さんってこういうの好きだよねぇ。」ってニヤニヤしながら観ちゃう感じ。でも、それが押し付けがましくはない感じ。(と、私は感じました。)彼が今まで貯めに貯めてきたソロのアイデアをドバッと出してきたんでしょうね。内容は、彼が好き&得意な「言葉遊び」や「図形の組み合わせ」などだったんですが、その「言葉遊び」や「図形の組み合わせ」でうまいこと観客が想像していないものが出来上がると、客席から「うわぁー!」とか「おぉー!」という歓声があちこちから起こってたんですが、その度に微かにニヤリとする小林さんを見ながら、私もニヤニヤしてしまったりしてました。なんかねぇ、その辺が純粋無垢なファンではないんでしょうね、私はきっと。でもなんだかんだ言って好きなんですけどね。でも、彼のやる事なら何でも受け入れられるって訳ではないんですよね。だから観る前はちょっと危惧してました。何やっちゃうんだろうって。でも、この「小林賢太郎の世界観」を私はやっぱり好きだなぁと改めて再確認しました、今日観て。モノトーンのセットや最初に登場してきた時の山高帽を被ったフォーマルなスタイル、オープニング映像のイラスト&音楽、「アナグラムの穴」のトランプカード&それを入れているハードカバーや黒電話などのクラシカルな雰囲気の小道具などなど、どれもグッときました。そして何より、小林さんの身のこなしの美しさが素晴らしい。帽子を脱いでお辞儀をする時や、トランプをテーブルに出す時のしなやかな手の動きなど、本当に見ていて惚れ惚れします。そういうところも含めて、全体を通してスマートでしたね。そして今回の公演は今後、あまりアドリブを入れないようにしてほしいなぁと思いました。箇所によっては入れてもいいと思いますが、アドリブ入れちゃうとせっかくのスマートさが損なわれてしまいそうで。って何者なんだ、私は。偉そうにすみません。
あ、あと、私的にツボだったのは色々とメガネをかけ変えていた事。本当にどれもよくお似合いでね。もう、あの人は自分がどんなの似合うか分かっててやってるんだろうな。でも、それにまんまとハマってしまうわけですよ。何かそこが悔しいんですよねぇ。あと、山高帽被った、あのフォーマルなスタイル。あれもいいですね。
そして、今日印象に残ったのは、終わった後の小林さんのホッとした満足気な笑顔。アレ見たら、やっぱり緊張してたんだなぁって思いました。そして、「うん、うん、やり切ったね、良かったね。」と心の中で母のような気持ちを抱いていました。(って何様なんだ、私は。)だってね、何か私まで嬉しくなってきちゃったんですよね、あの顔見たら。


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